読売新聞グループ本社 代表取締役会長・主筆 渡辺恒雄
 2004年11月に創刊130周年を迎えた読売新聞は不動の1000万部超の部数を維持し、読売新聞グループ本社のもと、東京、大阪、西部の各本社と読売巨人軍、中央公論新社を「五本の矢」として、読売日本交響楽団など180を超える関連企業グループとともに広範囲にわたる事業を展開しております。
 新聞の最大の使命はニュースを迅速、的確に報道することですが、政・財・官界がリーダーシップを喪失してしまった混迷の今日では、多種多様な議論を整理し、日本が進むべき道筋を明確に示して行く責務も求められています。読売新聞はその点でも、勇気を持って日本のジャーナリズムをリードして来ました。私たちはつねに国際的視野から、日本と世界の平和と繁栄に寄与すべく、果敢な提言を続けています。
 当社の社論は (1)市場経済原理を基本とする経済秩序を守る (2)議会制民主主義を守る (3)基本的人権を尊重する――の3点から構築されています。読売新聞は第二次大戦後終始一貫して、理想と現実を一致させつつ、国の繁栄と国民生活を向上させるための社論を提示しています。
 21世紀、情報通信技術はますますめざましい発展を遂げるでしょう。読売グループは「未来を拓く総合メディア集団」を目指しながら、電子メディア部門への進出と投資にも一層力を入れて行くつもりです。しかし、やはり新聞は長い伝統に基づく強靭な取材力のほか、一覧性、記録性、価値判断性、評論性、可搬性などに優れています。むしろ、メディアが多様化すればするほど新聞は、あらゆる情報メディアの中心となる柱としての強固な地位を占めることを確信します。
 健全な新聞の高度の普及は、日本の高い文化水準と民主主義社会の基盤です。読売新聞は不断に創意工夫を重ね、今後も、最も支持される言論・報道機関として多彩な活動を展開してまいります。